今回のリクエストは、古代中国に存在した妲己(だっき)という女性についてのお話です。ゲームや漫画など幅広いジャンルに登場する人物なので、もしかしたらご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
妲己と言えば、酒池肉林や残虐な刑罰を行なって楽しんでいたという話が有名だと思いますが、それらは本当に行われていたのでしょうか?もしかしたら「実は良い人です」というパターンもあるかもしれません。彼女はどのような人物だったのかを宇宙人さんに確認してきましたので、さっそくご報告いたします。
※記事本文には残酷な話が出てきますが、できるだけオブラートに包んで表現しています。乱暴な漢字には、伏せ字や「あやめる」という表現を使っています。それでも苦手な方は閲覧を控えていただければ幸いです。
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目次
妲己の人物像について
妲己の生没年は?
メラムサフラ:お待ちしていました。
オルアエル:お待ちしてたよ。
幻朋:こんばんは!久しぶりに地球の質問をしに来ました。どうぞよろしくお願いします。今回は妲己という人です。
オルアエル:だっき?
幻朋:かなり昔の中国にいた女性です。
メラムサフラ:…………名前がありました。少し不思議な人ですね。
オルアエル:そういう人ばっかりだね。
幻朋:そういう人だから歴史に名前が残るのかもしれません(笑)妲己は有蘇氏の娘だそうです。この人の正確な生没年が分かりませんでした。殷王朝末期に生きた人ですが、紀元前なのでちょっと難しいでしょうか?
メラムサフラ:今の年数に例えると3000年くらい前みたいです。詳しい年数は載っていませんでした。
幻朋:今から3000年前ですか…そんなに古いとさすがに情報もなさそうですね。
殷王朝の帝辛の元へ来た理由
幻朋:妲己は殷王朝末期(紀元前1100年頃)の帝辛(ていしん)という王様の妃でした。帝辛が有蘇氏を討った際に献上されたのが妲己だそうです。やはりそのような経緯で殷に来たのでしょうか?
メラムサフラ:献上されたのではなく自分からその人の元に行きました。
幻朋:え?!自分からですか?それはなぜでしょうか?
メラムサフラ:良い暮らしができると思ったからです。
オルアエル:ダメだね。
幻朋:これは早くも妲己の性格が見え始めましたね(笑)以前にも似たような話で楊貴妃という女性がいましたよね。
メラムサフラ:ありましたね。
幻朋:妲己は帝辛に寵愛されて、わがままや暴虐の限りを尽くして国を滅ぼし、中国三大悪女の一人とされているそうです。もはや楊貴妃どころではありません。
メラムサフラ:あまり良い人とは言えません。かなり古いので詳しい情報は載っていなさそうです。
幻朋:そうですよね。分かる範囲で答えていただければ助かります。
妲己の性格
幻朋:妲己はどんな性格だったのでしょうか?少しでもどんな人物像か分かれば嬉しいです。
メラムサフラ:自分の思い通りにならないと怒っていました。
オルアエル:ひどいね。
幻朋:短気な性格なんでしょうか。キレやすい感じなんですね。
メラムサフラ:そうですね。いつも怒っていたようです。
幻朋:怖いですね…(笑)なぜ王様はそんな人が好きだったのでしょう?常にキレているなんて私なら嫌ですよ。
メラムサフラ:かなり美人だったようです。
幻朋:なるほど、そういう事でしたか。次にその質問をしようと思っていました。
妲己は美女だったのか?
幻朋:先にメラムさんからお話がありましたが、妲己は中国でも有名な美女だったらしいです。これは本当だったんですね。
メラムサフラ:当時では上の方です。美人でも性格が良くないです。
幻朋:確かに(笑)性格の方が大事ですよね。帝辛は妲己の言う事は何でも聞くくらい夢中だったようです。帝辛は元は名君でしたが妲己が来てから暴君になったらしく…楊貴妃のパターンと似ていますよね。
メラムサフラ:楊貴妃と同じ感じでしょうか。欲しいものはあげていました。
幻朋:玄宗さんも夢中になりすぎておかしくなっていましたもんね。
メラムサフラ:玄宗と似ている部分がありますね。
妲己の暮らしぶり
幻朋:妲己と帝辛は税を重くして住民からお金をたくさん取って、鹿台という建物にお金を貯め込んだそうです。また、野獣や鳥など珍しい動物も集めたりしていました。
メラムサフラ:お金はたくさん隠し持っていたみたいですね。動物の事は書いていませんでした。
幻朋:やはり贅沢な暮らしをしていたのでしょうか?
メラムサフラ:服なども豪華なものを着ています。食べるものにも困らず、良い食材ばかりだったようです。
幻朋:住民を蔑ろにする国のトップなんて理解できませんね。意外と史実通りな感じで話が進んでいますが、次の話は更に有名でひどい内容になります。できれば嘘であってほしいです(笑)
酒池肉林の語源ともなった宴は実話なのか?
幻朋:妲己と帝辛はちょっと悪趣味な事をしていました。池の水を抜いてお酒を満たし木に干し肉を吊るして、そこへ男女を集めてちょっとアレな宴会を開催したそうです。詳しい説明は控えますが、ご覧になれば何となく分かると思います(笑)酒池肉林という四字熟語があるのですが、この語源は妲己と帝辛を例えたものだそうです。
メラムサフラ:……そのようですね。
幻朋:ドン引きしますよね(笑)ちょっと口に出して説明しにくいレベルです。(詳しい様子を知りたい方はネットにて検索をお願いいたします。)
オルアエル:ひどい人達だよね。
幻朋:まさか本当にお酒と肉の宴会が行われていたとは思いませんでした。
メラムサフラ:行われています。
数々の残虐な行為は実際に行われていたのか?
生死をかけて兵士同士を戦わせる
幻朋:妲己のひどい行いが本当だったのかをお聞きしたいと思います。まずは一つ目ですが、兵士に生死をかけた戦いをさせてそれを見て楽しんでいたという話があります。
メラムサフラ:それは載っていませんでした。
幻朋:そうなんですね。できれば創作であってほしいものです…。
炮烙の刑
幻朋:炮烙の刑(ほうらくのけい)という刑罰があります。銅製の柱を橋のように渡して油を塗って、それを下から火であぶります。激熱になった柱を罪人に歩かせて渡れたら免罪だったそうですが、成功者はいるはずもなく落ちて亡くなってしまうというものです。それを見て帝辛と妲己は抱き合って笑っていたそうです。
メラムサフラ:それに近い事をやっています。
幻朋:ちょっとやり方が違うんですか?
メラムサフラ:柱を立たせています。そこに縛り付けています。結局最後は亡くなってしまいます。
幻朋:えぇ…何ですかそれ。熱した柱に縛り付けられて亡くなるという事ですか…。
メラムサフラ:それを見て楽しんでいたようです。
オルアエル:ひどい話だね。
幻朋:これは妲己が考えた刑罰らしいですが、そうなのでしょうか?
メラムサフラ:妲己か帝辛なのかどちらの考えかは分かりませんでした。
幻朋:どちらにしろこんな事をやって楽しむのはいけませんね。
メラムサフラ:気に入らない人を◯害させたりもしています。
幻朋:家臣の人達をですか?
メラムサフラ:お城にいた人もですが、普通の一般人も同じようにしています。ひどい事を平気でやっていますね。
オルアエル:人じゃないね。
幻朋:こんな人が本当にいたんですね。
蟇盆の刑
幻朋:他にも蟇盆の刑(たいぼんのけい)というのがあります。罪人同士を戦わせ、勝った方は酒の池に落とされて溺れて亡くなります。負けた方はサソリやヘビを数千匹入れた穴の中に落とされるという刑です。
メラムサフラ:穴はありますがヘビはいません。穴の中には刃物がたくさん立っていたようなので、落ちたら亡くなります。
幻朋:刃物バージョンですか…どっちにしろ最悪なやり方ですね。
メラムサフラ:剣などが立ててあったそうです。お酒の話はありませんでした。
幻朋:そうでしたか。これも妲己が考案したものらしいです。
メラムサフラ:大体の事は妲己が考えてやらせているようです。
幻朋:もっと健全な趣味を考えてほしいですね。
気に入らない家臣の心臓を…
幻朋:これらの行いを見かねた比干という家臣が「妲己の言う事ばかりを聞いていてはいけないです」的な進言をしました。すると帝辛は「聖人の心臓に7つの穴があると聞いております」と答えて、比干の心臓を取り出させて観賞したそうです。さすがにこれは創作ですよね…?
メラムサフラ:やっていますね…恐ろしいです。
幻朋:本当なんですね。どういう神経をしているんでしょう。これを見た家臣達は絶望して、他国へと逃げていったそうです。
メラムサフラ:この二人をどうにかする計画を立て始めています。
幻朋:もしかして次の話に繋がるかもしれませんね。
妲己はどのようにして亡くなったのか?
幻朋:最後は周という国に滅ぼされたそうですが、追い詰められた帝辛は自ら命を絶ったという話もありました。どのような感じで亡くなっていますか?
メラムサフラ:家臣が周の国の偉い人に頼み込んでいます。まずは帝辛が◯されて、その後に妲己も◯されています。二人とも斬られています。
幻朋:自分で命を絶ったのではなく、どちらも斬られたんですね。こうして殷は滅亡したそうです…本当に妲己が原因で国が滅んだ感じがしますね。
妲己は狐の妖怪だったのか?
幻朋:最後の質問です。妲己は九尾の狐が化けていたという話があります。実は狐の妖怪で亡くなっておらず、そのまま日本に上陸して鳥羽上皇の寵姫である玉藻前になったという伝説があります。
メラムサフラ:違います。◯されました。
幻朋:あまりにもひどくて妖怪みたいなイメージが付けられたのかもしれませんね。
メラムサフラ:人とは思えないです。
幻朋:一般的な情報を説明しましたが、妲己の情報は少なかったです。この他にも何かエピソードがあれば教えていただけますか?最初に「不思議な人」と言っていましたが、どんな点が不思議だと思ったのでしょうか?
メラムサフラ:剣みたいなものを人に投げて刺すという遊びをやっています。もちろん刺さったら亡くなります。
幻朋:これまた最低なエピソードですね。人をあやめて楽しむ遊びなんて有り得ません。
メラムサフラ:人の命で遊んでいますね。許せないです。人を使って遊んでいたので不思議だなと思いました。
オルアエル:こんな人がいたんだね。
幻朋:過去最悪な人物だったかもしれませんね。質問した人物の中では、今の所ナンバーワンです(笑)
メラムサフラ:この人は知らない方が良いかもしれませんね。
幻朋:残虐な事をしている人達を見せてしまってすみませんでした。ひどい映像ばかりですよね…。
メラムサフラ:大丈夫ですよ。
(この後、読者様からのメッセージなどを二人に伝えました。)
幻朋:今日もありがとうございました。久しぶりに話せて楽しかったです!
メラムサフラ:こちらこそありがとうございました。
オルアエル:また来てね。
幻朋:タルム!
メラムサフラ:タルム。
妲己についてのお話は以上となります。歴史通りとても強烈な人物でした。ゲームのキャラクターでしか妲己の事を知らなかったので、「こんな人だったの?!」と思わず驚いてしまう内容でした。
楊貴妃の時もそうでしたが、権力者が自分の欲に走ってしまうと国は滅んでしまいますね。このような歴史から学んで、もう二度と繰り返さないようにしなければいけませんね。現代にいる他国のトップや日本のトップの方達はどうでしょうか…?